成年後見の申立
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などにより判断能力が十分でない方を法律的に支援し、財産や生活上の権利を守るための制度です。
成年後見制度には、判断能力が不十分になった後に家庭裁判所が成年後見人等を選任する「法定後見制度」と、判断能力が十分なうちに将来の支援者や支援内容を決めておく「任意後見制度」があります。
例えば、一人暮らしの高齢者が悪質な訪問販売によって高額な商品を購入してしまう場合など、成年後見制度を利用することによって、一定の契約を取り消すなどの方法で本人の財産を守れる場合があります。
成年後見制度では、本人の意思を尊重しながら、財産管理や生活に必要な契約手続きなどを支援します。
成年後見制度の種類
法定後見制度には、本人の判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3つの類型があります。
- 後見:判断能力が欠けているのが通常の状態の方が対象です。
- 保佐:判断能力が著しく不十分な方が対象です。
- 補助:判断能力が不十分な方が対象です。
どの類型を利用するかは、医師の診断書や本人の状況などを踏まえて判断されます。保佐人・補助人が行える行為の範囲は、成年後見人の場合とは異なります。
詳しくは、法務省「法定後見制度について」をご確認ください。
成年後見制度の法改正について
2026年6月24日、成年後見制度の見直しを含む改正法が公布されました。改正法では、現行の後見・保佐制度を廃止して補助制度に一元化し、本人に必要な範囲で支援を行う仕組みへ見直すことが予定されています。
成年後見制度に関する改正規定は、2026年10月時点では施行前です。施行後は制度や手続きが変更されるため、最新情報については法務省の成年後見制度改正に関する案内をご確認ください。
後見人の役割
財産管理
・本人の生活費や療養費などに必要な場合の不動産の売却(居住用不動産の処分には家庭裁判所の許可が必要)
・本人の財産管理に必要な法律行為を行うこと(訴訟行為には個別の法的制限があります)
・後見費用捻出のための不動産などの売却
・管理の必要上、必要であれば訴訟行為を行うこと
・確定申告や納税
身上監護
・治療、入院に関し病院と契約すること
・健康診断などの受診手続き
・住居の確保(賃貸借契約)をする
・施設などの入退所に関する手続き
・施設や病院の処遇を監視し、本人に不利益がある場合は、改善要求する
・要介護認定の手続きや介護サービス事業者と介護サービス契約をする
・介護サービスが契約どおりか確認し、異なる点がある場合は、改善要求する
・教育・リハビリに関する契約をする
・訪問などにより本人の状況に変更がないか「見守り」をする
家庭裁判所への報告
・1年に一度の収支報告
・財産を処分したり、財産管理の方針を大きく変更するとき(遺産分割・相続放棄)
・本人の入院先・氏名・住所・本籍、又は成年後見人の住所・氏名が変わったとき
・療養看護の方針を大きく変えるとき
・本人死亡時の成年後見登記申請
・財産目録の作成
・財産の引き渡し
・終了報告
成年後見の申立てに必要な書類と費用
成年後見制度のうち法定後見制度を利用するには、原則として本人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行う必要があります。
申立てに必要な主な書類は以下のとおりです。申立ての類型や本人の状況によって必要書類は異なり、追加書類の提出を求められる場合もあります。
申立てに必要な主な書類
- 後見・保佐・補助開始等申立書
- 申立事情説明書
- 親族関係図
- 親族の意見書(必要な場合)
- 本人の戸籍謄本
- 本人の住民票または戸籍附票
- 本人の診断書(成年後見制度用)
- 診断書付票
- 本人情報シートの写し
- 本人について後見登記されていないことの証明書等
- 本人の財産目録・収支予定表及び裏付け資料
- 成年後見人等候補者事情説明書(候補者がいる場合)
- 候補者の住民票または戸籍附票(候補者がいる場合)
- 申立人の戸籍謄本等、親族関係を確認するための書類
※申立ての類型や事情により、代理行為目録、同意行為目録、相続財産目録、その他の資料が必要となる場合があります。
申立書や必要書類の様式は、以下の裁判所公式サイトから確認できます。
書類を準備する際は、申立先の家庭裁判所が公開している最新の手引きとチェックリストをご確認ください。
また、費用としては以下のものがかかってきます。
1)収入印紙
2)切手
3)登記費用
4)鑑定費用
この記事の執筆者
- ながの司法書士法人 代表社員 降籏桂
-
保有資格 司法書士・行政書士・宅地建物取引士(未登録) 専門分野 相続・生前対策 経歴 松本深志高等学校・千葉大学法経学部法学科卒業
大学在学中、行政書士試験合格
大学卒業後、東京の大手司法書士法人に就職し、司法書士補助者として勤務
平成24年司法書士試験合格、平成25年千葉司法書士会にて司法書士登録
地元長野県に戻ることを決意し、平成26年ながの司法書士法人に入社
平成29年松本事務所開設に当たり、従たる事務所代表に就任
長野市・松本市で相続の相談は
長野·松本相続·遺言の相談窓口
長野市・松本市で相続の無料相談実施中!
- オンライン
相談対応! - 長野県外の方も
ご相談可能! - 相続の
専門家が対応! - 無料相談はこちら
主な相続手続きのメニュー
家族信託をお考えの方へ
相続のご相談は当相談窓口にお任せください
よくご覧いただくコンテンツ一覧
長野市・松本市で
相続・遺言に関する
ご相談は当事務所まで

















